じんじんの服薬指導風景④

薬剤師

こんにちは。

アスリート薬剤師のじんじんです。

今日も服薬指導風景シリーズです。

とは言っても、今日はこれまでと若干異なって、服薬指導をしていて嬉しかったケースのご紹介をさせていただきます。

これまでと同様、ご注意いただきたいことを再掲させていただきます。今回もお読みいただく際は以下の点はご理解ください。

  • プライバシーに配慮して、趣旨を逸脱しない範囲内で一部脚色等を施しています。
  • あくまでもじんじんの個人的な経験であり、すべての方に一般化されるものではありません。
  • 患者様お一人おひとりで状況は異なりますので、ご自身に置き換えて読まれる場合にはご注意ください。
  • 本記事の内容を参考にして頂いたり、実際に真似て頂いたりした際に生じた結果について、当ブログおよびじんじんは一切の責任を負いません。

じんじんの服薬指導風景④〜うつ病の50代男性のケース〜

今回ご紹介する風景に登場する患者さんは50代後半の男性患者さんです。

病名はうつ病で、大手自動車販売会社に勤務しておられる方です。

仕事で頑張りすぎて、燃え尽きるような形で発症し、受診を継続しておられます。

初診から約半年が経過し、気分の落ち込みや不眠、不安、食欲不振などの当初の症状はほぼ消失し、今は再発予防のために抗うつ薬を少量服用していただいている状況です。

順調に回復されており、9月から職場にも復帰されています。

患者さん:こんにちは。

じんじん:こんにちは。今日もお薬は変わりなく、継続処方になっていますね。最近いかがですか?

患者さん:仕事もうまくやっています。この前、じんじんさんに言われたみたいに「ボチボチ」を意識しています。

じんじん:それはいいことですね。

患者さん:あと、前回じんじんさんから言ってもらった「あなたの70%程度で仕事をしてください。それでも周囲からは十分に評価されるはずです」と言う言葉を忘れないようにしています。

じんじん:実際に70%を意識してやってみてどうですか?

患者さん:70%でやって、これでいいのかなぁ…と思ってたんですけど、成績を数字で見たら会社の中でも割と上位だったんです。だから、これで大丈夫なんだって思って安心しました。

じんじん:それは良かったですね。でもこれは〇〇さんご自身で出された結果で間違いないので、ぜひ自信を持ってくださいね。

患者さん:ありがとうございます。

じんじん:お薬は変わっていませんけど、気になることとか、「もうちょっとこんなふうになったら…」ということはないですか?

患者さん:大丈夫です。でも正直いうと、お薬も大事なんでしょうけど、ここでじんじんさんとお話しする時間が一番の特効薬なんですよ。いつもありがとうございます。

患者さんの奥様:主人が病院に行く日はいつも「今日はじんじんさんはいるかなぁ」って言って、お会いするのを楽しみにしているんですよ。

じんじん:ありがとうございます。そんなことを言っていただけるのはとても嬉しいです。

じんじんの服薬指導ポイント

今回は具体的な服薬指導とは異なるケースのご紹介でした。

じんじんはカウンセラーではないですし、カウンセリングの技術を勉強したこともありません。

でも、患者さんの辛さを聴いて、寄り添って、評価すべきところはしっかり評価して言葉にしてお伝えする。

そんな当たり前のことを日々続けてきたことで今回のような嬉しい言葉をいただくことができました。

今回のポイントを強いて挙げるとすれば以下でしょうか。

  • オープンクエスチョン(はい、いいえで答えられない質問)をする。今回で言うと「最近いかがですか」がこれに当たる。
  • 元々とても頑張る患者さんや、それが原因で燃え尽きるようにうつ病になった患者さんには「頑張らないこと」を提案する。
  • 患者さんにもよるが、ご自身の70%は周囲の100〜120%だったりすることを伝える。
  • 安定していそうな患者さんでも、さらに望むことがないか時々確認する。

患者さんからの嬉しい言葉を頂戴して、ニヤニヤ浮かれ気味のじんじんでした。

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