こんにちは。
アスリート薬剤師のじんじんです。
また更新の間が空いてしまいました。
反省しています。
今日はじんじんの服薬指導風景シリーズの第12弾です。
今回も以下の点をご理解いただいた上でお読みください。
- プライバシーに配慮して、趣旨を逸脱しない範囲内で一部脚色等を施しています。
- あくまでもじんじんの個人的な経験であり、すべての方に一般化されるものではありません。
- 患者様お一人おひとりで状況は異なりますので、ご自身に置き換えて読まれる場合にはご注意ください。
- 本記事の内容を参考にして頂いたり、実際に真似て頂いたりした際に生じた結果について、当ブログおよびじんじんは一切の責任を負いません。
『私ダメなんです』とおっしゃる発達障害の50代の女性患者さん
Aさん、こんにちは
あ〜、じんじん先生、こんにちは。
もう私ダメです。
Aさん、突然どうしたんですか?
今日はお薬も変わっていませんけど……。
仕事が上手くできないんです。
今までも契約社員として何ヶ所も働いたんですけど、その度にうまくいかなくて。
以前も県庁の契約社員で働いておられるって仰っていましたよね。
そうなんですけど、やっぱりダメで。
これまでも、仕事そのものがうまくできなかったり、上司と上手くいかなかったり、私の能力以上を求められたりで。
今回はどうしたんですか?
この前で契約期間が終わるって仰っていましたよね?
この前の契約期間終了の時に「また今度も募集した時は来てね」と言われたのに、応募したら落とされたんです。私、ダメなんです。
確かにAさんはこれまでも上手くいったり、いかなかったりするっておっしゃっていましたね。
でも、今の年齢で、毎回新しい仕事にチャレンジできていることってすごいことだと思いますよ!
そうなんですかね……
実際、他の患者さんのお話を聞いていると、守りに入ってしまって、「自分にできる仕事が見つからないんです」と仰っている人もいっぱいいますよ。
だけどAさんはチャレンジして、壁にぶつかって、涙を流しながらも契約期間を務めあげてきているじゃないですか。
……
また応募した時に落とされたかもしれないけど、それでAさんがこれまで積み上げてきた過去が否定されるわけじゃないし、務めた実績がなくなるわけじゃないと思いますよ。
そうなんですかね。
私、ダメじゃないですか?
ダメじゃないですよ!
また次のお仕事探しましょう。
また頑張ってみようかな。
じんじん先生、ごめんね。
お薬と全然関係のないことを喋ってばっかりで。
でも、ちゃんと薬は飲んでいるし、じんじん先生と喋るのもいい薬よ。
じんじんの服薬指導ポイント
- 薬と直接関係のない話でもしっかり聴く。
- 患者さんのこれまでの頑張りをきちんと評価してお伝えする。
今回の服薬指導風景は、お薬とは関係のないものでした。
でも、「薬剤師だからお薬の話だけしていればいい」ってことはないと思います。
患者さんにとって「どんな薬で治療されるか」はとても大切ですが、それと同時に「どんな薬剤師さんからお薬を受け取るか」も大事なことではないでしょうか?
「親身になって話を聞いてくれる薬剤師さん」と「お薬の話しかしない薬剤師さん」のどっちがいいんでしょう?
もちろん、色々お話ししたい患者さんばかりではないですし、時間を気にして急いでいる患者さんもおられます。
患者さんのニーズをしっかり見極めて、その患者さんにあった服薬指導を提供していくことが大事だと思います。
そうすることで、患者さんのちょっとした発言から副作用の発見につながったり、お薬に対する不満や希望などを拾い上げることにもつながったりするはずです。
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